夢はバッタに食べられたい!?いざアフリカへ!

 


『バッタを倒しにアフリカへ』
前野ウルド浩太郎
光文社文庫


初めてこの書影見た時、芸人さんのエッセイだと思いました。

まさか、昆虫学者さんの本だったなんて!

(((;゚Д゚)))))))


一体この人はどんな人なんだろう?と思って読み始めました。

インパクトのある名前に託された想い。

この時は、まさか泣くとは思っていなかったのです。



著者の前野ウルド浩太郎さんは昆虫学者。

子どもの頃に読んだファーブル昆虫記がきっかけで、昆虫学者を目指したそう。

(読書がきっかけって、それだけで親近感湧いちゃう(*´∀`*))

そして、その頃からの夢が「バッタに食べられたい」

ちょっと何言ってるかわからないけど、

前野さん、本当にアフリカまでバッタに食べられに行ってしまうのです…!!!


とても行動力のある前野さん。

やる気満々でアフリカに到着するも、ハプニングが続出。

ぼったくられたり、持ち物没収されたり。

さらに大干ばつの影響で、大量にいるはずのバッタがいない。

これでは研究ができないのでは…?!

さらにさらに研究者として生活が保障されていた期間(2年)を終えてしまい、無収入ゾーンに突入!

日本から遠く離れた異国で無収入…?


一体どうやって生活していくのか、気になりすぎるー!( ゚д゚)



舞台となるのは、西アフリカにある国モーリタニア。

日本からの直行便はないので、乗り換えを含めて20時間から25時間ほどかかるところ。

遠い!遠すぎる!( ゚д゚)

アフリカでは大量発生したバッタが農作物を喰い荒らしてしまい、深刻な被害がでているそう。

現在は殺虫剤を散布して駆除していますが、やはり環境と人体に少なからず影響がでてしまいます。

そのため、なるべく人体に影響のないバッタの駆除方法を探す必要があるそう。

そこで活躍するのが前野さん!

バッタの生態を詳しく知ることで、今後もっと良い解決方法が見えてくるかもしれない。


私はこの本で初めて知ったんですが、実は意外にも日本と関係の深い国だったんです。

と言うのも、日本人がモーリタニアの漁業を支援し、タコの取り方を教え、モーリタニアでとれたタコが日本に輸出されているそう。

知らなかったー!

ちなみに、モーリタニアではタコを食べる習慣があまりないようです。 


こうやって日本人が海外で人のために活躍しているのを知ると、なんだか得意な気持ちになっちゃう(*´∀`*)



この本にはたくさんの方が登場しますが、特に私が好きな2人を紹介します。


1人は専属ドライバーのティジャニ。

モーリタニアでは、運転ルールがあまり守られていません…。

とても危険なので、専属ドライバーを雇うことにした前野さん。

しかし、ここはアフリカ。

日本ではありません。

日本の常識は通用せず、予想外なことがたくさん起こる!

専属ドライバーとして彼を雇いますが、いきなりぼったくられます。

(後でティジャニは所長に怒られる)

出会いで一悶着あったものの、実はティジャニめちゃくちゃ優秀だったのです…!

ドライバーの仕事以外にも前野さんの相棒として大活躍します。

この2人のやりとりが最高なので、ぜひ読んでみてほしいー!!!


そしてもう1人は、研究所の所長であるババ所長。

もう、すごい!人格者!!!名言しかない!

前野さんが行き詰まって困っている時に、必ず的確なアドバイスをしてくれる。

このアドバイスがね!とても心に染みるの!!

前野さんに対してのアドバイスなんだけど、読んでいる私にも当てはまることがあって。。

なんだか私も前向きな気分になりました!



そして、泣くと噂の2巻がこちら!

(私が勝手に言っている)


初めて手に取った時は、本の厚さにびっくりしました。

これエッセイの厚さじゃなくない…?

(2㎝くらいある)


前巻から引き続き、言葉が通じない異国での苦労、研究者としての苦悩。

全部見てきて、その総決算。

その努力が報われる瞬間、思わず涙がっ…!!

まるで甲子園や駅伝を見ている時のように、胸が熱くなって泣いてしまったよ!

こんな…こんな表紙で泣くとは思わないじゃんね?!笑

本気で何かを頑張っている人は本当にかっこいいし、応援したい!



カラー写真がたくさん載っているから、知らない土地や知らない生き物が出てきても、すぐイメージできてわかりやすかった!


研究職について、全く知識がなかったんですが、こんなに厳しい世界だとは知らなかった…!

自分が研究したい!と思ったことを研究し続ける事はとても難しいんだね((((;゚Д゚)))))))


この本を買ったことで、微力ながら前野さんの研究のお手伝いができる事ができて嬉しく思います!

(前野さんは、本の印税を研究費として使用しているので)

このお金の使い方もとても気持ちがいいので、ぜひ読んでみてください!(*´∀`*)ノ


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